特集! 第三回 中川英二郎

このページでは、注目のアーティストなどを、不定期に特集していきます。


2枚のCDの発売を祝して、中川英二郎さんを特集してしまいます。


KE/A.S.A.P.

兄、幸太郎さんとの初(?)共演。

Peace

ブレッカーブラザーズを従えて、最強の新作。


KE/A.S.A.P.

メンバー:
KOTARO NAKAGAWA:KEYBORD
EIJIRO NAKAGAWA:TROMBONE

曲目:
1)CROWD AROUND KE 2)SPATTERING 3)A.S.A.P. 4)SPIN 5)INTERLUDE-NIFTY HEAVEN 6)UN UGRENT NEED 7)PERFECTIONIST 8)THE MOST SENSATIONAL 9)HARUM-SCARUM 10)WIRE TAP 11)‰●∵☆§◎£△∞

コメント:
ジャズを期待して聴くと、度胆を抜かれます。バリバリ打ち込めののりのりのダンスミュージックが満載です。はじめの2曲は英二郎氏のトロンボーンは聞こえてきませんが、あとは期待通りの演奏です。ジャズファンには好き嫌いが分かれるかも知れませんが、なかなかの演奏です。なにより、今まで何かと英二郎氏につきまとっていた、テクニシャンというイメージが薄れているのはいいです。テクニックは駆使しているにもかかわらず、それが目立たない。これぞ、本来のあるべきプレイのような気がします。テクニックで驚くのはあくまで、トロンボーンを知っている人だけであり、一般の人には、サックスもトロンボーンも同じですからね。他にも、父、喜弘氏や数原氏のトランペットなどもいい味を出しています。唯一難をあげるとすれば、いろんなジャンルの曲を演奏しているためか、やや、アルバムに統一感がないことでしょうか。それから、11曲めは、上の表記で間違いありません。文字化けではないので、あしからず。というか、どう読むんだ!!

(VAP VPCC-80513)


PEACE

メンバー:
TROMBONE:EIJIRO NAKAGAWA
TRUMPET:RANDY BRECKER
TENOR SAX:MICHAEL BRECKER
PIANO:ANDY EZRIN
GUITER:JIRO YOSHIDA
BASS:JAMES GENUS
DRUMS:RODNEY HOLMES
VOCAL:MARLON SANDERS

曲目:
1)FOOTPRINTS 2)F-SHOCK 3)HITTIN' THE SPOT 4)PEACE 5)LATITUDE 22° SOUTH 6)BLUE MONK 7)QUIET MOON 8)SO WHAT 9)SOFTLY AS IN A MORNING SUNRISE

コメント:
 中川英二郎氏の最新作にして、最高のアルバム!これは間違いがありません。ブレッカーブラザーズが参加しているのが大きく取り上げられますが、あくまでメインは英二郎氏で、一歩もひけをとらない、いや、同列以上の演奏です。聴くしかないでしょう。
 はっきりいって、今まで、中川英二郎という人物のアルバムは、天才少年という看板が常にかかげられており、実力は認められているものの、アルバムとしてのできは、テクニックを駆使しているものの、平均点的なできであったと感じていた。それは、メンバーやテクニックの問題うんぬんではなく、これまでのジャズの枠の中にはまるものであったのかも知れない。ライナーでも書かれていたが、『この若さにして』という評価をされていたのだ。それが、今回は違っていた。確かに、完全に枠を外れたわけではないが、オリジナリティーが見える。これが中川英二郎だ、という意気込みが感じられる。これこそが、私が1リスナーとして望んでいた作品である。そして、多くのトロンボーンのジャズを聴かない人たちに、自信を持ってすすめることのできる作品であるといえる。
 ブレッカーブラザーズの末弟、そんな一体感さえも感じさせる冒頭の2曲。ゆったりと聞かせるタイトル曲の4曲目。半分以上がスタンダードチューンであるにもかかわらず、そのどれにもオリジナリティーが見える。もはや、新人ではなく、日本の代表とよんでも差し支えないだろう。

 ひとつ、中川英二郎氏にコメントをつけさせてもらうなら、自身のグループを率いて、活発な活動を望みちい。そして、つぎのアルバムでは息のあったメンバーとの、もっと新しいジャズを見せてもらいたいものである。


その他のCD

EIJIRO NAKAGAWA & FUNK '55

初リーダー作。テクニックはすでに世界レベル。
うーん。今聴いてもすごいものはすごい。


BABE

1作めの延長的な作品か。さらに音楽性にも磨きがかかる。
でも、当時の印象は、すごくうまいプレイヤー。感心はするけど...というのが
正直な感想というところでしょうか。


FOR MUSICIANS ONLY VOL.2/EIJIRO NAKAGAWA

YAMAHAのサイレントブラスシステムの為に発売されたCD。
中川氏のソロと、マイナスワンの2パターンが入っている。
譜面もついてはいるが...だれかこれをコピーした人っているの?
その後、これを使ってコンテストが開かれたが、ほとんどがOOGA-BOO-GA-LOO
という、ファンキーな曲での応募だった。というか、他の曲はつらすぎるぞ!!


履歴書

レコード店などに配られた、一種のプロモーション用CDらしく、一般には発売されて
いない。ただ、中古店などに流れている場合もある。そのなのとおり、履歴書が
バックに印刷されている。内容も、ベスト盤とも言える部分と、
幼い頃の演奏から構成されている。それにしても、天才ぼうやが天才少年になって、
今にいたる様子が目に浮かびます。というか、今の自分が恥ずかしくなりそう。


まだ、ちょっとつづくかも...

あとがき:
 けっこう、いいたい放題書いてしまいました。98%本人が見るでしょうが...
はじめは、気を使った文章を書こうとも考えたのですが、それでは、このページの主旨に反する!ということで、本当に好きに書きました。まあ、新作に関しては、文句のつけようもなかったのですが。


企画してほしいプレーヤー、ジャンルなどありましたら、メールにて



トップへ | ホームへ