作業


(ラッカー剥がし)
まず、楽器の塗装の際にしなければいけないことは、ラッカーを剥がすこと。
ラッカー仕上の楽器は表面に薄いラッカーの膜に覆われているので、塗料を塗ってもしっかりと塗装されない。
ということで、市販のラッカー剥がし剤を利用してみることにした。

説明書によると、液を別容器に移して、刷毛で薄く塗り込んで、しばらく待つと、ラッカーが浮き上がって剥がれるらしい。
実際にやってみるしかないので、缶のフタを開ける。
(注意:ここから先に進むと、もう戻れません)
中から緑かかった粘性の高い液体が出てくる。
これを手に付かないように(軍手など着用のこと)、刷毛で楽器にまんべんなく塗る。
そして待つこと10分。

楽器の表面が白っぽくなって、薄い皮のようにラッカーが浮き上がってくる。
なんだかノリが剥がれてきたような感じだ。
これを布などでこすって剥がす。
これで完了...といきたいが、なかなか完全には剥がれないので、光などにあてて、ラッカーの残っている部分を丹念に探して、同じ作業を繰り返す。
(これが最後の仕上げに大きく関わってくる)
とにかく、丁寧にやることが重要。
いかに安い楽器を使うにしても、ごみになったのでは意味がないので。

ここでやめれば、ノーラッカーの楽器が出来る。
楽器を吹いてみると分かるが、明らかに鳴りが変わる。
ただし、日本のような湿気の多い国では、速効で錆びます。
手を緑にしながら吹くのが嫌なら、毎日磨き続けるしかありません。
それが面倒なら、あきらめて次に進みましょう。

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